高校を中退した後でも、志望校の出願資格を満たし、選考で入学を許可されれば、通信制高校で学び直すことは制度上可能です。現在どの高校にも在籍していない人は一般に編入学の対象ですが、修得単位がない場合などに新入学として受け付ける学校もあります。
最初に決めるのは卒業月ではなく、本人の入学区分と次の入学日です。退学日、正式に証明できる修得単位、前籍校の在籍期間、希望入学月を同じ情報として候補校へ示し、出願区分・募集時期・受入年次を回答してもらいます。
高校中退後も通信制高校へ入学できる
単位制高等学校教育規程では、校長は、相当年齢・相当の学力があると認めた人について、在学すべき期間を示して編入学を許可できます。また、過去の高校で修得した単位を、自校の全課程の修了に必要な単位数へ加えることができます。
ただし、制度上編入できることと、特定の学校へ希望月に入学できることは別です。各校は募集対象、選考、居住地、募集回、必要書類等を定めています。最新の募集要項を確認し、本人の経歴で出願できるかを学校へ照会してください。
退学しただけで、前籍校が正式に認定した単位の記録が自動的に0になるわけではありません。一方、授業へ出た、レポートを出したという途中経過は、修得済み単位と同じではありません。入学区分の相談では、前籍校が証明できる確定単位を伝えます。
最初に新入学か編入学かを確認する
高校をすでに退学した人を一般に編入学と呼びますが、すべての学校が同じ条件で編入生として受け付けるわけではありません。0単位の人を新入学とする学校、1年次編入とする学校、募集対象を別に定める学校があります。
| 候補校へ伝える事実 | 学校から回答を受けること |
|---|---|
| 前籍校の退学年月日 | 現在の学籍状態と出願区分 |
| 正式な修得単位数 | 新入学・編入学等のどれで受け付けるか |
| 前籍校の在籍開始・終了日 | 受入年次または在学すべき期間 |
| 希望する入学月 | 次の募集回、出願期限、入学日 |
願書の区分を本人だけで決めないでください。「高校中退・0単位」という同じ条件でも学校の募集区分は分かれます。相談窓口へ事実を伝え、使う募集要項と願書を指定してもらいます。
まだ退学が正式に成立しておらず高校へ在籍している場合は、編入ではなく転入として学籍をつないで移れる可能性があります。先に退学届を出すと募集時期・書類・入学日が変わるため、現在校と候補校へ手続き順を確認してください。
退学日と正式な修得単位をそろえる
候補校への最初の連絡で、専門科目が何単位認定されるかまで自己計算する必要はありません。入学区分を判断できるよう、まず次の事実をそろえます。
- 前籍校への入学日と退学日
- 前籍校が正式に証明できる修得単位数
- 前籍校の課程・学科
- 高校が複数ある場合の在籍順
- 希望する入学年月
通知表に履修中の科目や見込み単位が載っていても、確定単位へ足しません。正式な科目認定は受入校が書類を確認して行います。この記事では、その審査を受ける入口となる区分と時期を先に決めます。
退学日が分からない、証明できる単位数が不明という場合は、前籍校へ確認します。書類を取り寄せる前に、候補校から正式名称・指定様式・提出期限を聞くと、取り直しを防げます。
受入年次は中退した学年だけで決まらない
「高2で中退したから高2から」「高1途中で辞めたから必ず1年生から」とは限りません。受入年次や在学すべき期間は、正式修得単位、在籍歴、候補校の教育課程・募集基準を踏まえて学校が判断します。
| 判断材料 | 確認する理由 |
|---|---|
| 正式な修得単位 | 年次区分や転入後の履修計画に関わる |
| 前籍校の在籍期間 | 卒業までに必要な期間の判定に関わる |
| 必履修科目の状況 | 同じ単位数でも残る科目が変わる |
| 候補校の教育課程 | 年次表示の有無や開講科目が異なる |
受入年次は「残り何年で卒業できるか」と同じ意味ではありません。3年次編入と案内されても、必要単位・科目、在籍期間、特別活動等が予定どおりそろう時期は別に確認します。まず入学できる区分と日を確定し、その後に履修計画を作ります。
募集時期・出願期限・入学日は学校ごとに違う
通信制高校の編入学は、いつでも出願・入学できるとは限りません。前期・後期の年2回、4月中心、学期ごとなど募集回は学校で異なります。相談を随時受け付けていても、正式な出願・選考・入学日は決まっている場合があります。
| 確認する日程 | 見落としやすい点 |
|---|---|
| 事前相談の期限 | 出願前の面談や資格確認が必要な場合 |
| 募集要項の対象年度 | 前年版や別コースの要項を使わない |
| 出願受付・必着日 | 前籍校の書類作成日数を含めて逆算する |
| 選考日・結果発表日 | 面接、作文、学力検査等の有無を確認する |
| 正式な入学日 | 相談開始日や合格日とは別 |
希望月の募集を逃した場合は、次の募集回と入学日を聞きます。入学までの空白期間を高校の在籍期間へ足すことはできないため、学習再開日だけでなく、その後に必要な在学期間も確認してください。
正式判定に必要な書類と時期を確認する
編入では、以前在籍した高校が作成する成績・単位修得・学籍関係の証明書や教育課程表等を求められる場合があります。名称、指定様式、発行日の条件、厳封、提出方法は候補校の募集要項を優先します。
事前相談の見込みと、正式書類審査後の結果を分けてください。相談時に「編入可能」と言われても、出願資格・受入年次・認定単位の最終結果は書類確認後となる場合があります。
- 候補校へ現在の学籍と退学日を伝える
- 使う募集要項・出願区分を指定してもらう
- 前籍校が作成する書類と期限を確認する
- 書類審査後の受入年次・在学すべき期間を記録する
複数の候補校を比べるときは、同じ退学日・単位・希望入学月を示します。片方は口頭相談、もう片方は正式書類後という異なる段階の回答を並べないようにします。
編入スタート判定票で学校回答を比べる
家庭が把握する事実と学校の回答を、編入スタート判定票へ分けて記録します。単位を自己認定する表ではなく、次に進める区分・日程を決める表です。
| 確認欄 | 候補校A | 候補校B |
|---|---|---|
| 退学日・正式修得単位 | 同じ事実を提示 | 同じ事実を提示 |
| 学校が回答した入学区分 | ||
| 次の募集回・出願期限 | ||
| 選考日・入学日 | ||
| 受入年次・在学すべき期間 | ||
| 必要書類・指定様式 | ||
| 回答段階 | 相談時・正式書類後 | 相談時・正式書類後 |
| 回答日・担当部署 |
候補校の回答を受けたら、本人が間に合う最も早い入学日を選びます。入学後の卒業時期は、正式認定単位と履修計画が出た段階で別に確認してください。
入学日の早さだけで候補校を決めず、その日から実際に履修登録できる科目と学習開始日も確認します。入学できても主要科目の開講が次の学期なら、学習再開と卒業計画に空きが生じる場合があります。
体調や生活上の配慮が必要な人は、選考前に相談できる窓口、登校頻度、学習開始後の支援も同じ票へメモします。最も早い入学日と、本人が継続できる入学日が同じかを確かめてから出願先を決めてください。
まとめ
高校中退後は、退学日・正式修得単位・希望入学月をそろえ、候補校に新入学か編入学かを判断してもらいます。編入スタート判定票へ募集回、入学日、受入年次、必要書類を記録し、学習を再開できる入口を比較しましょう。
参考資料
- e-Gov法令検索「単位制高等学校教育規程」第4条
- e-Gov法令検索「単位制高等学校教育規程」第7条
- 文部科学省「高等学校入学資格 Q&A」
- 文部科学省「高等学校への編入学について」
- 文部科学省「高等学校及び特別支援学校高等部の指導要録に記載する事項等」


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