現在高校1年生であっても、在籍中のまま手続きを進め、候補校の出願資格を満たして転入を許可されれば、年度途中に通信制高校へ移ることは制度上可能です。ただし、通信制高校なら希望日に必ず転入できるわけではありません。募集時期、選考、現在校との学校間手続き、転入後の学習日程を満たす必要があります。
高1の年度途中では、現在校がまだ単位を認定しておらず、正式書類上の修得単位数が0になることがあります。しかし、0単位だけを理由に全国一律で転入できないわけではなく、必ず1年遅れるとも決まりません。大切なのは、年度末まで現在校に残る案と、希望月に転入する案のどちらで今年度の学習を完了できるかを、学校の回答で比べることです。
この記事は、現在の高校に在籍している高1の人が、希望する転入日から年度内にどの学習を進められるかを確認する方法を扱います。ここでいう「0単位」は、出願時点で正式に証明できる修得単位数です。科目別の未修得・評定1・単位引き継ぎ、月別の転入比較、留年・進級判定への対応、在籍期間・出席日数の通算、最終的な卒業月の計算は扱いません。
先に結論
- 高1の年度途中でも、候補校が受け入れれば転入できる
- 転入学として進めるなら、退学を先に確定せず現在校に在籍したまま相談する
- 正式な修得単位が0でも、転入不可という全国一律の最低単位ルールはない
- 履修中・出席中の科目は、正式な修得単位と分けて確認する
- 「今移るか、年度末まで待つか」は年度内の学習期限と本人の安全を含めて決める
- 翌4月の年次表示または履修計画は、候補校から回答を受ける
候補校へ相談する前に、この記事の高1途中転入・年度内履修計画確認票へ、現在校に残る案と転入する案を並べてください。
高1の年度途中でも通信制高校へ転入できる?
学校教育法施行規則第92条では、他の高校へ転学を希望する生徒がいるとき、現在校は在学証明書等の必要書類を転学先へ送り、転学先の校長は教育上支障がない場合に転学を許可できると定めています。全日制・定時制・通信制の課程間の転学も想定されています。
これは、希望すれば無条件で合格できるという意味ではありません。候補校は、募集対象学年、住所・勤務地、定員、選考、現在校の書類、受入可能日など、学校所定の条件を確認します。
| 高1途中の状態 | 候補校へ確認すること | 決めつけないこと |
|---|---|---|
| 現在も高校に在籍中 | 転入学の出願対象になるか | 相談前に退学届を出す |
| 正式な修得単位が0 | 0単位での出願可否と受入年次 | 0単位だから転入できない |
| 今年度の科目を履修中 | 現在校が正式に証明する状態と転入後の履修 | 出席や途中評価を修得単位として足す |
| 年度途中の希望日がある | 実際の転入日、出願締切、選考日 | 「随時受付」なら好きな日に入れる |
すでに退学が正式に認められて現在は高校に在籍していない場合は、転入学ではなく、編入学や新入学等の募集区分を確認します。この記事の対象は、現在校に在籍したまま次の学校へ移る人です。
高1途中の中心判断|今年度の単位をどちらの学校で認定するか
高1途中では「今の単位数」だけを見ると判断を誤ります。比較するのは、現在校で次の単位認定時期まで学ぶ案と、候補校へ希望月に転入して年度内の学習を進める案です。
| 選択肢 | 学校へ確認する中心項目 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 現在校に年度末まで残る | どの条件を満たせば、いつ何単位を正式認定するか | 在籍を続けるだけで単位が認定されるとは限らない |
| 希望月に候補校へ転入する | 年度内に登録できる科目と、レポート・スクーリング・試験の期限 | 転入できても今年度の学習日程へ間に合うとは限らない |
| 次の受入時期まで待つ | 待機中の在籍、次の出願期限、学習開始日 | 退学して空白を作ると募集区分が変わる可能性がある |
現在校へ通い続けることが心身の安全を損なう状況なら、単位だけを理由に年度末まで耐える判断は避けてください。家族、現在校、候補校に加え、必要に応じて医療・福祉・地域の相談窓口と連携し、在籍中に取れる配慮と最も早い受入日を確認します。
「正式な修得0単位」と「履修中」を混ぜない
単位は、授業に出席した時点や定期テストを受けた時点で自動的に確定するものではありません。学校が履修の成果を評価し、単位の修得を正式に認定します。通常は年度末に認定する学校が多い一方、学校の定めにより学期ごとに認定する場合もあるため、高1途中なら必ず0単位とも言い切れません。
| 状態 | 高1途中での確認方法 | 転入判断での扱い |
|---|---|---|
| 正式に修得済み | 現在校が証明書へ記載できる科目・単位を確認 | 候補校が卒業に必要な単位へ加えるか審査 |
| 現在履修中 | 科目名、履修期間、評価途中の状態を現在校へ確認 | 候補校が継続・再登録等を個別判断 |
| 正式書類上0単位 | 0単位と、その時点までの履修状況を分けて伝える | 出願可否、受入年次、年度内の履修計画を候補校が回答 |
「1学期の成績が出た」「欠席は少ない」「教科書の半分まで進んだ」といった事実だけで、家庭が単位数へ換算することはできません。まず現在校に、希望転入日時点で正式に証明できる単位と履修中の科目を分けてもらいます。
年度末まで現在校に残る案は単位認定条件を確認する
年度末まで残ることを検討する場合は、「3月まで在籍すれば何単位もらえますか」だけでは足りません。次の内容を現在校へ確認します。
- 単位を正式認定する時期は、前期末・学期末・年度末のいつか
- 現在履修中の各科目で、単位認定までに必要な出席・課題・試験等は何か
- 希望する転学日まで在籍した場合、正式に証明できる単位は何単位か
- 候補校へ送る学校書類に、履修中の科目と現在の進捗を記載できるか
- 登校が難しい場合、在籍中に利用できる学習・出席上の配慮があるか
ここで確認するのは、現在校へ残ることを勧めるためではありません。待つことで正式認定される内容と、待つ間の負担を具体化し、転入する案と同じ条件で比較するためです。
今転入する案は候補校の「年度内学習期限」を確認する
候補校が高1を受け入れていても、入学許可日と学習開始日、年度内に登録できる科目、提出期限が同じとは限りません。少なくとも次の4点を実日付で確認します。
- 実際の転入日:相談日ではなく、候補校の学籍が始まる日
- 学習開始日:教材・学習システムを使い始められる日
- 年度内の完了期限:レポート、スクーリング、試験、特別活動等の最終日
- 翌4月の履修計画:年次表示がある場合の年次と、残った科目をいつ履修するか
単位制高校では、学年による教育課程の区分を設けず、受入校が修得単位と在籍期間に応じて在学すべき期間を定める場合があります。そのため、「高1から高1へ移る」「翌4月に自動で2年生になる」とは限りません。年次表示の有無も含めて候補校の回答を記録します。
学校公式でも高1途中の受入期限・0単位の扱いは違う
2026年度の学校公式情報を見ると、高1途中の受入時期や0単位時の説明は同じではありません。次の表は学校の優劣ではなく、候補校へ確認すべき差を示す例です。
| 学校公式の例 | 高1途中の転入に関する記載 | この例から確認すること |
|---|---|---|
| ヒューマンキャンパス高校・ヒューマンキャンパスのぞみ高校 | 2026年度の高1途中転入は12月12日締切で、1~3月は年度内受入なし。単位が0の場合は証明書へ0と記載し、履修中科目は個別判断 | 0単位の出願可否と年度内最終期限 |
| NHK学園高等学校 | 高校在学中の1~3年生を対象に3~12月募集。入学年次は高校在籍期間と認定単位数で決定 | 受入期間と年次判定を分けて聞く |
| N高等学校・S高等学校・R高等学校 | ネットコースの転入は随時、その他のコースは応相談。2026年度募集要項では受入日は原則毎月1日、1・2年次の最終受入月は1月 | コース別の実際の転入日と最終月 |
| 兵庫県立網干高等学校 通信制課程 | 2026年度は7月に考査、8月転入を実施。高1は合格後1年次受入れで、年度途中の科目は必要時間を満たせず次年度履修になる場合がある | 選考日と年度内に履修できる科目 |
上表は2026年9月2日に確認した公式情報の要約です。学校固有の募集・履修例であり、全国共通の基準や現在の募集枠、合格、単位認定、翌年度の年次、卒業時期を保証するものではありません。
「随時」「高1受入れ」「0単位でも出願可」の一語だけで決めず、自分の希望日、在籍状況、正式単位、履修中科目を示し、出願から年度末までの日程を回答してもらってください。
高1途中転入・年度内履修計画確認票|残る案と移る案を比べる
この確認票は、単位を家庭で計算する表ではありません。現在校へ残る案と、希望月に候補校へ転入する案を、学校が回答した日付と条件で比較する表です。候補校ごとに1枚作成してください。
| 確認項目 | 現在校に年度末まで残る案 | 希望月に候補校へ転入する案 |
|---|---|---|
| 現在の在籍状況・入学日 | 在籍中/ 年 月 日 | 同じ情報を提示 |
| 希望する転入日 | 比較の基準日: 年 月 日 | 希望日: 年 月 日 |
| 現時点の正式修得単位 | 単位/確認日: 年 月 日 | 同じ正式単位を提示 |
| 現在校の単位認定条件・時期 | 条件: /認定日: | 認定前に移る場合の扱い: |
| 候補校の出願可否・締切 | ― | 0単位時:可・要相談・不可/締切: |
| 選考日・結果日・実際の転入日 | ― | 選考: /結果: /転入: |
| 履修中科目の扱い | 希望日までに正式認定できる科目: | 継続・再登録等の学校回答: |
| 年度内に登録できる科目 | 現在の履修科目: | 候補校で登録できる科目: |
| 年度内の学習完了期限 | 課題・試験等: 年 月 日 | レポート・登校・試験等: 年 月 日 |
| 翌4月の年次表示・履修計画 | 進級条件・次年度科目: | 年次表示/残る科目: |
| 条件を満たせなかった場合 | 再履修等の次の計画: | 次年度へ回す科目・時期: |
| 回答日・担当部署 | 年 月 日/ | 年 月 日/ |
候補校へそのまま送れる確認文
高1途中の転入相談文
「現在、高校1年生として在籍中です。現在校への入学日は○年○月○日、希望する転入日は○年○月○日です。現時点で正式に証明できる修得単位は○単位で、今年度の科目は履修中です。①この条件で転入学へ出願できるか、②出願締切・選考日・結果日・実際の転入日、③履修中科目の扱い、④転入後に年度内で登録できる科目、⑤レポート・スクーリング・試験等の期限、⑥翌4月の年次表示または履修計画をご案内いただけますか」
相談時の見込みと、現在校の正式書類を確認した後の判定は分けて記録します。候補校の合格・受入日が確定する前に、現在校の退学を確定しないでください。
東京で候補校を比較する場合 高1途中を受け入れる5校について、0単位、履修中科目、今年度の登録科目を同じ表で比べられます。

高2からの卒業時期が気になる場合 高2で元の同級生と同じ3月卒業を目指す判断は、単位・在籍期間・転入月など別の条件で確認します。

高1途中の転入で誤りやすい6つの判断
| 誤りやすい判断 | 正しい確認 |
|---|---|
| 正式単位が0なら転入できない | 候補校の0単位時の出願資格と受入年次を確認する |
| 高1は翌4月に必ず2年生になる | 候補校の年次表示または次年度の履修計画を聞く |
| 年度末まで在籍すれば今年度の単位を全部もらえる | 現在校の科目別認定条件と認定日を確認する |
| 履修中の科目はそのまま続きから学べる | 現在校の正式記録を示し、候補校の個別判断を受ける |
| 随時転入なら相談した月にすぐ学習を始められる | 出願・選考・実際の転入日・教材開始日を分けて聞く |
| 先に退学してから通信制高校を探す | 在籍中に候補校へ相談し、学校間で転学日程を調整する |
高1途中の通信制高校転入に関するよくある質問
高1の5月・6月でも通信制高校へ転入できますか?
その時期に高1の転入を受け入れる学校で、出願資格・締切・選考等を満たせば可能です。年度途中の受入月は学校・課程・コースで異なるため、希望日ではなく実際の転入日を確認してください。
正式な修得単位が0でも転入できますか?
0単位だけを理由に全国一律で転入不可とは定められていません。0単位で高1の転入を受け付ける学校例もありますが、出願可否、受入年次、履修計画は各校の募集要項と正式判定によります。
単位のために年度末まで待ったほうがよいですか?
一律には決められません。現在校で単位を認定される条件と時期、候補校で年度内に完了できる学習、待つ間の本人の安全を比較します。判定票に両方の学校回答を並べてください。
欠席が多いと通信制高校へ転入できませんか?
欠席日数だけで全国一律に転入不可とは決まりません。ただし、現在校の単位認定や候補校の選考・履修計画に関わる可能性があります。欠席理由を含め、現在の状況を正確に伝えて個別判断を受けます。
1学期の成績が出ていれば修得単位になりますか?
成績が出たことと単位の正式認定は同じとは限りません。学校が学期ごとに単位を認定しているか、希望転入日時点で証明書へ何単位記載できるかを現在校へ確認してください。
高1途中で転入すると、もう一度1年生をやり直しますか?
必ず最初からやり直すとは限りません。学年制では受入年次、単位制では年次表示の有無と在学すべき期間・履修計画を候補校が判断します。翌4月に履修する科目まで確認してください。
すでに退学届を出した場合も転入学になりますか?
退学の手続き中なのか、すでに退学が正式に認められたのかで扱いが変わります。現在校へ在籍状況と正式な退学日を確認し、候補校へ転入学・編入学・新入学等のどの区分になるか相談してください。
まとめ
高1の年度途中でも、現在校に在籍したまま候補校へ相談し、出願資格・選考・学校間手続きを満たして転入を許可されれば、通信制高校へ移ることは制度上可能です。正式な修得単位が0でも全国一律に転入できないわけではありませんが、受入時期、受入年次、履修中科目、年度内の日程は学校ごとに異なります。
高1途中転入・年度内履修計画確認票へ、現在校に年度末まで残る案と希望月に転入する案を書き、単位認定時期、実際の転入日、年度内の学習期限、翌4月の履修計画を学校回答で比べてください。0単位という一つの数字ではなく、今年度をどこでどのように学ぶかで判断します。
制度・学校情報の確認日:2026年9月2日。転入学の募集時期、出願資格、選考、受入年次、在学すべき期間、単位認定、履修中科目、必要書類、学習期限、費用は、学校・課程・コース・年度・本人の状況によって異なります。最新の募集要項と、現在校の正式書類に基づく候補校の回答を必ず確認してください。
参考資料
- e-Gov法令検索「学校教育法施行規則」第92条(高等学校の転学)
- e-Gov法令検索「単位制高等学校教育規程」(第3条・第5条)
- 文部科学省「学校教育法施行規則の一部改正及び単位制高等学校教育規程の制定について」(在学すべき期間)
- 文部科学省「〔別紙3〕高等学校及び特別支援学校高等部の指導要録に記載する事項等」(転入学・単位記録)
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編(令和6年12月一部改訂)」(単位認定の時期)
- ヒューマンキャンパス高等学校・ヒューマンキャンパスのぞみ高等学校「高1で通信制高校に転入するには?」(2026年度の高1転入・0単位)
- NHK学園高等学校「転入・編入学をお考えの方」(対象学年・募集時期・入学年次)
- N高等学校・S高等学校・R高等学校「2026年度 生徒募集要項(単位制・通信制課程)」(転入時期・受入年次)
- N高等学校・S高等学校・R高等学校「必修授業」(コース別の転入時期)
- 兵庫県立網干高等学校「入試(転入学・編入学)」(2026年度の高1転入・年度途中履修)


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