成績証明書は主に科目の評価・評定、単位修得証明書は正式に修得した科目と単位数を確認する書類です。在学証明書は、現在その高校に在籍していることを証明します。通信制高校への転入では、この3つの情報を分けて確認します。
成績と単位を1枚にまとめる学校もあるため、書類名だけで代用できるとは判断できません。この記事では、書類の違い、単位修得証明書の見る欄、通知表などで代用できるかを整理します。必要な記載項目と指定様式は、発行を頼む前に転入先へ確認してください。
在学・成績・単位修得証明書の違い
| 書類 | 主に証明すること | この書類だけでは決まらないこと |
|---|---|---|
| 在学証明書・在籍証明書 | 現在その高校へ在籍している事実 | 科目別評定、修得単位、転入先の認定結果 |
| 成績証明書 | 科目ごとの評価・評定 | 現在の学籍、正式修得単位が別欄の場合の単位数 |
| 単位修得証明書 | 正式に修得した科目と単位数 | 転入先が卒業単位へ認定する科目・単位 |
| 教育課程表 | 学校が設置・配当した科目と単位数 | 本人が実際に履修・修得した実績 |
これは一般的な役割です。発行校が使う「在学」「在籍」「成績・単位修得」「学籍・就学状況」等の名称だけで中身を決めず、実際の欄と記入要領を見ます。
すでに退学している人は、現在在学中であることを示す在学証明書ではなく、過去の在籍期間を示す編入用の証明書を求められる場合があります。最初に現在の学籍と退学日を転入先へ伝えてください。
証明書の組み合わせは転入先で異なる
転入先によって、必要情報を別々の証明書で求める場合と、一つの合算様式へまとめる場合があります。
- 成績証明書と単位修得証明書を別々に提出
- 成績・単位修得証明書と学籍・就学状況証明書を提出
- 在籍、成績、修得単位、出欠等を指定の合算様式へ記載
たとえば、N高等学校・S高等学校・R高等学校の2026年度転入用書類では、成績・単位修得、学籍・就学状況、在籍を分けた様式を案内しています。一方、学校独自の合算様式に学籍・評定・修得単位をまとめる例もあります。
したがって、「成績証明書があれば単位修得証明書は不要」「合算様式なら在学証明書も不要」と自己判断できません。必要な書類名ではなく、在籍・評定・修得単位・履修中のどの情報を、どの用紙で証明するかを確認します。
「単位取得証明書」「単位修得証明書」のように表記が違っても、名前だけで別制度とは判断しません。科目名、単位数、証明日、公印等の欄と、転入先がその様式を受理するかを見ます。
単位修得証明書で確認する欄
単位修得証明書は合計だけでなく、科目別の欄を確認します。主な確認点は次のとおりです。
| 確認欄 | 見る内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 科目名 | 現代の国語、数学Ⅰ等の正式名称 | 教科名や通称だけで判断しない |
| 修得単位 | 学校が正式に認定した単位数 | 評定・履修単位と分ける |
| 修得年度 | いつ単位を修得したか | 年度欄がない様式もある |
| 課程・学科 | 全日制・定時制・通信制、普通科等 | コース通称と正式学科を分ける |
| 合計 | 証明書に載る修得単位の総数 | 転入先の認定合計とは別 |
| 証明日・学校名・公印 | 誰がいつ証明したか | 発行日・押印条件は転入先による |
単位修得証明書に32単位とあっても、転入先で32単位がそのまま卒業単位として認定される保証ではありません。転入先は科目名、教育課程、必履修科目等を照合し、自校で認定する内訳を決めます。
学校設定科目、専門科目、旧課程の科目がある場合は、科目内容を確認するために教育課程表を求められることがあります。教育課程表に記載された単位数は、その学校の科目設定であり、本人の修得実績ではありません。
修得・履修・修得見込みを分ける
| 表示 | 意味 | 転入相談での扱い |
|---|---|---|
| 修得・修得済み | 前籍校が単位を正式に認定した | 転入先の単位認定審査へ示す |
| 履修・履修のみ | 科目を学習した記録。修得とは限らない | 修得単位へ自動で足さない |
| 修得見込み | 条件を満たせば認定予定だが確定前 | 認定日・証明方法を別に確認 |
| 履修中・未完結 | 授業、課題、試験等が途中 | 科目別履修状況を確認する |
評定欄に数字があるから修得済み、評定1だから必ず0単位とは自己判断しません。修得単位欄と、その様式の凡例・記入要領を確認します。空欄、0、括弧、記号の意味も学校ごとに異なります。
年度途中の科目を転入先で継続できるか、再履修になるかは、単位修得証明書だけでは決まりません。現在校の履修状況と、転入先の科目・期限を照合してもらいます。
通知表・調査書・教育課程表は代用できる?
通知表や成績表は、本人・保護者へ学習状況を伝える資料です。事前相談の参考に使えても、学校長名・公印等のある正式証明書を代用できるとは限りません。
| 似た資料 | 主な用途 | 転入時の確認 |
|---|---|---|
| 通知表・成績表 | 家庭へ学習状況を知らせる | 事前相談に使えるか |
| 調査書 | 学籍・学習・活動・出欠等をまとめる | 転入先が指定しているか |
| 教育課程表 | 学校の設置科目・単位を示す | 対象年度・学科が合うか |
| 科目別履修状況証明書 | 年度途中の学習の進み具合を示す | 修得済み単位の証明とは別 |
現在校の証明書に同じ情報が載っていても、転入先の指定様式を代用できるかは別です。書類を依頼する前に、必要な記載項目と現在校様式の可否を転入先へ確認してください。
高2から同級生と同じ3月卒業を目指す場合は、証明書の数字を読むだけでなく、転入先の認定結果と履修計画を確認します。

単位修得証明書を発行できない場合
卒業・退学から長期間たつと、記録の保存期間により、成績証明書や単位修得証明書を発行できない場合があります。学校教育法施行規則第28条は、指導要録のうち学籍に関する記録を20年間、指導に関する記録を5年間保存すると定めています。
これは原簿となる記録の保存期間で、全国すべての高校へ同じ期間の証明書発行を義務付ける規定ではありません。実際の発行可能期間、手数料、申請方法は学校・設置者で異なります。
発行できないと言われた場合は、在籍していた高校へ「発行できない旨の通知」を出せるか確認し、転入先へ代替資料と審査方法を相談します。その通知だけで、過去の単位が自動的に認定されるわけではありません。
証明書使い分け確認表で転入先へ聞く
必要情報と用紙を、証明書使い分け確認表へ記録します。書類名だけでなく、必要な欄と指定様式を一組で残します。
| 確認欄 | 転入先の回答 |
|---|---|
| 現在の在籍を証明する用紙 | |
| 評定・成績を証明する用紙 | |
| 修得単位を証明する用紙 | |
| 履修中科目を証明する用紙 | |
| 教育課程表の対象年度・学科 | |
| 指定様式/現在校様式の可否 | |
| 発行日・公印・厳封の条件 | |
| 提出先・期限 |
回答後に現在校へ書類を依頼します。厳封指定の書類は開けず、読み方に疑問がある場合は、発行校と転入先へ凡例・記入方法を確認してください。
前籍校が複数ある場合は、最終在籍校の証明書だけで過去すべての科目を確認できるとは限りません。以前の学校の証明書や教育課程表が必要か、同じ単位が重複して記載されていないかを転入先へ確認します。
提出前にはコピー可能な書類かを確認し、家庭で参照できる記録を残します。厳封書類は開封せず、正式な認定結果が出た後に、転入先の科目別認定表と手元の確認表を照合してください。
まとめ
在学証明書、成績証明書、単位修得証明書は主に証明する内容が違い、書類名・欄は学校で異なります。証明書使い分け確認表へ必要な情報、用紙、指定様式を記録し、修得単位は科目別の正式欄で確認しましょう。
参考資料
- 文部科学省「高等学校及び特別支援学校高等部の指導要録に記載する事項等」
- e-Gov法令検索「学校教育法施行規則」第28条
- N高等学校・S高等学校・R高等学校「2026年度 転入学出願書類」
- 東京都立新宿山吹高等学校「2026年度 通信制課程第二学期転学・編入学募集案内」


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